就寝前のケア

入れ歯は外して就寝

洗面の歯ブラシ

入れ歯に慣れるためには

寝るときにも入れ歯をしたまま寝たほうが良いという意見もありますが、実際にはどちらの意見も正しく、状況によってその意見を聞き分けて自分の判断で取り入れればよいというのが結論になります。 歯科医院で作ってもらい完成したばかりの入れ歯は、取り付けている時間も短くまだまだ自分の身体に馴染んでいませんので、 この場合は慣れや調整のためにもそのまま寝ることを勧める歯医者さんもいます。 この考え方はもっともで、入れ歯状態が当たり前のように感じられるよう、少しでも長い時間触れているほうがいい、というのもうなづけます。 慣れとはとても大事なことで、常に違和感・異物感を感じながらの生活では落ち着きと安らぎがなくなってしまいます。 口の中というデリケートな場所に入れ歯をいれる行為は、慣れないうちはずっとムズムズして落ち着かないというのは未経験者でも想像できるでしょう。 それに対処するには慣れるしかありません。そこには入れ歯があるのですよ、と身体に教えるのです。 天然の歯と同じよう噛み合わせを確保してあることが当たり前だと、自分の歯が存在していた頃と同じ口腔の状態を長時間維持することで、入れ歯という異物をあるべきものとして認識させるのです。 ですが本当に慣れていない状況では就寝時に苦痛を感じて、熟睡できずにストレスになります。 そこまで苦しいのであれば無理することもありませんので、入れ歯をはずしてぐっすり眠ったほうが健康のためです。

入れ歯を外して「おやすみなさい」

入れ歯には充分慣れていて付けていてもなくてもどっちでも平気であるのなら、昼間に頑張ってくれた歯肉を休ませるためにも就寝時は入れ歯無しで眠りにつきましょう。 また常につけていたい人も、たまには入れ歯をはずして眠る日を設けましょう。そしてそのあいだ、夜中に入れ歯を洗浄するのです。 歯科医院で就寝時には入れ歯を付けないよう言われた場合、夜中は水か入れ歯洗浄剤の入っている容器に沈めて保管します。 そのまま適当な場所に置いて空気に触れるがままにしておくと、入れ歯が乾燥してたった一晩でも変形やひび割れが起きるかもしれません。 プラスチック製だし乾燥に弱いとは思えない、と考えるかもしれませんが、見た目に騙されてはいけません。 口の中、湿った環境で形状を維持するよう考えて作られていますので、長時間放置するなら外気にさらされないよう、湿らせておかないとダメなのです。 洗浄剤に漬けておけば入れ歯もピカピカになるし変形も防げるので一石二鳥なのですが、めんどうならお水でも大丈夫です。 第一に考えるのは乾燥させないことです。就寝時の入れ歯洗浄はとっても簡単で必要なことでもあるので、定期的に行ってください。 就寝時でなくてもいいのですが、タイミング的に一番なのが就寝時です。

入れ歯洗浄剤

洗浄剤には入れ歯の臭いを消す消臭効果、細菌に対する殺菌効果、表面の着色やタバコのヤニを落とすなどの効果があります。 期待できる効果や使用方法は入れ歯洗浄剤によって異なりますので、歯科医院で説明を受けたり説明書を読んで理解しておきましょう。 凄くお手軽で効果テキメンのような入れ歯洗浄剤ですが、これさえあれば万能というアイテムではありません。 基本的に入れ歯洗浄剤は入れ歯についた細菌の繁殖を防ぐためのものなので、洗浄剤を使っているからブラッシングはしなくてもいいや、とはなりません。 目に見えない汚れや内側に潜り込んだ細菌に対して使う補助アイテムなのです。 歯磨き(義歯ですが)を行ったうえで、食べかすを取り除いた前提での使用となりますので過信をしないように。 使用者の中にはこれだけで充分、昨晩も洗浄剤にしっかり漬けておいたから入れ歯ピカピカ!ブラッシッグはさぼっちゃえと食後は軽く水で流すだけの人もいますが、 入れ歯に付着した汚れはそんなに簡単には落ちません。 また起床して一晩洗浄剤に漬けておいた入れ歯をそのままお口の中に装着するのは危険行為なのでやめましょう。 洗浄剤の成分が付着したまま口に入れると、口の中が炎症を起こしてしまうこともありますので忘れずに洗い流してください。 水道水で洗い流し、ブラシも使って洗浄剤と汚れを落としてから入れ歯を入れ、再び日常へと戻りましょう。 入れ歯の種類によって洗浄成分にも相性があるので、自分の使っている入れ歯に合わせて選ぶ入れ歯洗浄剤ですが、どれがいいのかわからなければ最初は歯科医師さんや歯科衛生士さんに相談して決めましょう。